巨木写真 吉野家防風林INDEX

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吉野家跡防風林・奈良県十津川村

樹齢 推定500年
樹高  役30m
根回り 4〜8m
訪問満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆9.8
(10点満点にしない理由はありませんが満点にしないほうが良い様な気がして・・)

2013.6.19 吉野家跡防風林 防風林への道はこちらをご覧ください
奈良県の南部、日本一広い村・十津川村。前日の午後11時大阪を出て一般道を走り奈良県五條市へ。
そこから国道168号線を南下、道の駅・大和路大塔で仮眠をとる。午前2時でした。
8時に出発、もっと早く出発するつもりでしたが、山登りを考えて十分に休憩しました。
目指す五百瀬(いもせ)は谷瀬の吊り橋を超えて風屋貯水池(十津川にいくつかあるダム湖の1つです)
の川津から西へ県道733号を20分程走ります。バス停があり、近くの広くなったところへ車を停めました。
そこへ、ゴミ収集車が通りました、道中ほとんど民家らしいものは見ませんでしたが、
日本の行政は文句もたくさんありますが、なかなかしっかりしていると感心しました。
ここからは歩いて目指します。まずは神納川(カンノガワ)に架かる吊り橋・舟渡橋。
鉄製の吊り橋ですが下が透けています、高さは10m程。超高所恐怖症の私にはとてもハードルの高い関所でした。
同行のM氏とそろそろ歩いてなんとか渡りきりました。
渡りきるとすぐに道が分かれており、道標に三浦峠3時間とありました。
M氏は『3時間も登るんかい!』。『頂上ではありませんから、途中ですから。』となだめて登り始めました。
きれいに植林された杉木立の中を進むと、視界が開け民家が見えます。
お茶の畑が少しと棚田は田植えが終わっていました。ここで山を守りながら生活されているのでしょうか。
日本人の底力のようなものを感じました。途中、梅の実がなっていたり杉木立の間に竹が生えていたり、グミが実を付けていたり。
きっとこのグミの食べられるのでしょうね。しばらく登るとまた民家があり農機具も置いてありました。
三浦峠を示す札もあります。更に登るとこんどは石畳や階段状の道になります。ここも熊野古道なのだと実感しました。
視界が開けたところで一休み。色々撮りながらなので時間がかかります、ここまで約30分。
M氏が『あとどのくらい?』そんなこと聞かれても知りませんがな。『もうちょっとやと思いますよ』いい加減に返事して登ります。
ジグザグに登る事そこから30分、吊り橋からだと約1時間。きれいに揃った杉木立の奥に目指す吉野家跡防風林の姿を発見!
『あれや!着いたぞー!』思わず声が出ましたがしばらく立ち尽くしてしまいました。
それほどその樹は存在感のある異様なものでした。私達が来るのを拒んでいるようにも感じ、恐ろしくもありました。
防風林は6本、植林された周りの杉も直径40〜50cmはありますがまるで赤ん坊のようです。
その杉木立が風で激しく揺れています。
よく折れない物だと感心しながら見ていると、ボキッ!枝が折れて落ちてきます。大自然ですね!感動しました。
防風林は写真を見てください。もの凄い生命力、私の言葉で形容しきれません。
今まで見て来た巨木の中でもトップクラスの力強さです。息を切らせて同行してくれたM氏も『凄い!来て良かった!』
と云ってくれました。
吉野家は昭和23年頃まで旅籠を営んでいたそうで、熊野古道を旅する人たちの宿場になっていたのでしょう。
小雨が降っていたのが残念でしたが、大満足の巨木でした。違う季節にもう1度登りたいです。
帰路は下りですが滑るので慎重に降りました。帰りは約20分程、しかしまたあの吊り橋です・・・怖っ!