京都市右京区・常照皇寺九重の桜 樹齢 700年
国指定天然記念物
樹高 8m
幹周り 4.6m
訪問満足度 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8.5
2008.4.15
京都市右京区京北町。京都市と云ってもとんでもない山の中だ。7時に出発、京都市内を避ける為に名神高速を大山崎で出て、周山街道から477号から周山町を経て常照皇寺についたのは9時半。天気は絶好の晴れ、インターネットの情報は7分咲きから満開とのことで期待する。駐車場横に見事な満開のしだれ桜があるがとても樹齢700年とは思えぬ若々しさ。門をくぐるところに三脚禁止の看板を見つけ、車に三脚を置いて石段を登る。
総門から庫裡までは、なだらかな石段で鶯が鳴く静かな山だ。 庫裡へ入り拝観料を払う。桜の様子を聞くと、『満開だが今年は花の付きが悪い裏年だ』という返事。少し残念に思うが庭へ入ると気持ちが変わった。静かな庭に確かに花の数は少ないが満開に近い状態。九重桜は元弘3年(1333)、光厳天皇がこの山里に入り、手植えしたと伝えられるという。
幹は太いが根元の方は真ん中に穴があいており、緑色の苔がびっしり。とても花を咲かす程の養分を吸えないように思える。同じように見に来ていた夫婦が、『これ以上咲けというのがかわいそう』と云っておられる。『本当ですね。』私たちも同じように感じた。少しでもいいからいつまでも咲いていてほしいと思う。落ちていた花びらは薄いピンク色で小さく可憐だ。
庭には九重桜の他に数本の桜の木があるが、花はもう終わっていた。方丈前の御車返しの桜はもう枯れているという。後水尾天皇(1613年-1632年)がその美しさに魅かれ何度も車を返して、別れを惜しんだという桜、残念。